アグリサポート有限会社 本多義光様

製品情報測定分析機器お客様の声アグリサポート有限会社 本多義光様

本多社長
トラコンタの次に必要なのは食味分析計です。

プロフィール

独自の籾殻燻炭で生産。お米を通して地元活性化に尽力される生産者。
食味分析鑑定コンクール金賞受賞。
群馬県みなかみ町

導入のきっかけ

 米の値段がどんどん下がっていく中で、これではコメ生産はやっていけない。それではどうしたらよいかと模索していました。
 品質の良いお米を作っていることをどうPRしていくべきか・・・。そう考えていたころに、食味分析鑑定コンクールの事を知りました。コンクール入賞者は、名の通った方も多く、自分の生産したお米もこのコンクールで入賞出来れば箔をつけられると思いました。 
 それで出品したところ、初回で入賞できまして。やればできると思いました。
 これからも入賞できる米を作り続けるにはやはり食味分析計を自分で持たないといけないと思いました。
 女房も快く承諾してくれました。トラクターとかならともかく、直接お金を稼ぐ機械ではないのでよく承諾してくれたと今でも感謝しています。

食味分析計導入で起こった様々なメリット

 生産したお米の市場でのポジションがわかるので、お客様の要望に応じた良質のお米を安心して安定的に提供できるのがメリットです。
 食味だけではダメなので、穀粒判別器で見た目の品質もしっかり管理してお客様に提供しています。
 しっかり管理することで、お米を買っていただいたお客様にリピーターになっていただけます。
 コンクールもどうやったら入賞できるかが分かってきます。第三者機関で自分が生産したお米を高く評価してもらうようになってから、高級旅館など美味しいお米を求められているお客様から問い合わせを頂けるようになりました。 また、他県の農家さんからもどうやったらよいのか教えてほしいという問い合わせもあります。魚沼の生産者からもありますよ。
 みなかみ町には温泉旅館がありますが、谷川温泉などは一泊7万円などの高級旅館もありまして。そちらでもうちのお米を使っていただいています。
 自分たちで「うまい、うまい」と言っていても、なかなか購入いただくお客様には響きません。コンクールで賞を取った上で測定器で品質管理をしているといった方が説明がしやすい。
 第三者機関でのお墨付きがあれば、旅館の人も「こんなお米を使っています」って宣伝ができますね。
 地元の旅館が発展するのに少しでも貢献できればと思っています。
 出荷するお米は食味分析計と穀粒判別器でしっかり品質管理をしておりますので、クレームがあった時も自信を持って対応できます。
 美味しくないと問い合わせを受けても、しっかり品質管理しているお米なので炊き方や釜に原因があるのではないですかと言えるんですよ。
 あと、きちんと炊飯して美味しく食べてもらいたいので、お米マイスターを呼んで、実際に旅館などのお客様に炊き方のアドバイスをするなどもしたこともあります。
 私自身でも土鍋での炊き方などの講習会を行ったことがあります。美味しく食べていただくために、浸漬、炊き方、蒸らし、ほぐしとそれぞれの工程で気を付けていただきたいことがありますので。
 他の業者の方とコラボ商品を作る機会もありました。結構いろいろな分野の方から引き合いをいただいています。
 例えば、ある魚屋さんがつくる角煮と私の米をセットで販売するとか、カーボンの釜を作って私の米とセットで販売するなどがありました。
 あるせんべい屋さんが私のところの一番いい米でせんべいを作っているところもあります。せんべいというとくず米が原料というイメージですが、あえていい米を使った高級せんべいを作られています。
 いろいろとコラボしませんかとお話が舞い込んでくる。楽しいですね。仕事が前向きになります。
 田んぼごとの違いが客観的なデータでわかるようになったのがまず一つのメリット。以前より感覚的には「この田んぼはいい米がとれる」などと感じていましたが、それが数値化された形ではっきりするのがよいです。 米つくりは土質と水ですね。水は直接山から入るのがやはりよいですね。川下に行くと家庭排水が入ってしまうので、余計な栄養分が入っちゃう。年中追肥しているような感じでしょうか。窒素分が入ってたんぱくが増えるんですよ。それで食味が悪くなる。 山際でも水が染み出す泥濘の田んぼは意外と食味が上がらない。年中水が湧き出しながら入るのはよくないですね。水で栄養分が年中入ってきてしまうのだろうと思う。 あと、施肥管理の参考にも食味分析計の結果を利用しています。
 食味分析計を使っていれば、だいたいの肥料計算が出来ます。今までの経験でこのくらい肥料を入れるとこの田んぼはこのくらいになるというのが見えてきます。

米作りで気を付けている事

 80点以上とれる米を作るには、基本的に10aで8俵とってしまってはダメですね。うちは5,6俵くらいで生産しています。やはり量より味重視でお米を作ればお客さんがお客さんを呼んできてくれます。
 今、自分の家では20町歩を耕作していますが、その他にこの地区30件の農家の米を私が全部引き受けて販売しています。 ご近所から購入した米は、食味分析計で測定して85点を超えた米は通常より高値で買い取っております。
 肥料は籾殻燻炭を自身で作っています。今までは籾殻は畜産農家に無償提供していたのですが、今は従業員が5人いるので冬場の仕事によいと思って自前で作っています。
 圃場管理は圃場管理アプリを利用しています。パソコン上で圃場ごとに管理状態が確認できることはもちろん、現場で肥料を入れる量をスマホで確認でますし、圃場の場所もGPSで確認できます。 従業員みんなが自由に見る事が出来るのでとても重宝しています。
 精米についてはとても気を使っています。 学校給食などの施設では特にですが、カメムシの被害や糠玉の混入はすぐに苦情につながりますので神経を使っています。 以前、ある農家の集まりが学校給食に米を収めていたのですが、コイン精米機で精米をしていたんですよ。色選が使っていないのでクレームの嵐で困っていました。それなら自分のところで精米をするよ、と声をかけて請け負いました。 学校給食はすごく厳しいですよ。ボールに水を張って何か浮いてこないか確認したり。子供たちに食べさせる米ですからね。当然ですよね。 乾式無洗米機で糠を落としてから色選を通していますよ。昇降機の中につく糠も減っていいですね。

測定器の運用方法について

 乾燥機毎に食味分析計と穀粒判別器で測定しています。
 基本的に圃場ごとの個別乾燥なので、概ね圃場ごとのデータを取ることができます。米袋に測定結果を記入して、冷蔵倉庫の中で食味で仕分けしています。
 食味分析計はトラクターやコンバイン、田植え機の次に大事だと思っています。あと色選もね。
 食味分析計は経営の中でしっかり元が取れる機械です。
 私もあちこちに行って話をして、やはり食味分析計を買わないと自分の米のポジションがわからない。食味分析計を買えばどうやったら食味が上がるか解ってくる。 食味分析計を買わないと、っていつも言っていますよ。