砂糖不使用で健康的!『自家製ドライフルーツ』の作り方Non-suger and Healthy! How to make dried fruits

製品情報農業機械多目的電気乾燥機乾燥ガイド砂糖不使用で健康的!『自家製ドライフルーツ』の作り方

ドライフルーツ

いいこと尽くしの自家製ドライフルーツ

お菓子作りの材料やヘルシーなダイエット食として人気の高い「ドライフルーツ」。
近年では、コンビニやスーパーでも手軽に購入でき、果物加工品の中でもメジャーな位置を占めています。

皮や種が気にならず、そのままでも気軽に食べられる市販のドライフルーツは、確かに便利。
しかし、中には、市販品に含まれる「砂糖」や「添加物」が気になる方も多いはず。
もちろん、市販品にも「砂糖不使用」で「無添加」のドライフルーツもたくさんありますが、砂糖や添加物を含むドライフルーツと比べると、少々、値が張る傾向が……。

ダイエットのために「砂糖不使用」のドライフルーツが食べたい。
ご自身や大切なお子さんの健康のためには、やっぱり、「無添加」のドライフルーツを選びたい。

そんな方は、『自家製ドライフルーツ作り』にチャレンジしてみてはいかがでしょうか!

 
『自家製ドライフルーツ』には、どんなメリットがあるの?

1. 材料からこだわれるから、安心・安全そしてヘルシー
ドライフルーツを手作りする一番のメリットといえば、なんといっても材料選びからこだわれること!
原料も原産地も栽培方法も、一から自分で決められるから、もう市販品のパッケージを見て悩む必要がなくなります。
「有機栽培」で育てられた、「地元産」の果物で、「砂糖不使用」「無添加」のドライフルーツが食べたい。
『自家製ドライフルーツ』なら、そんな願いも叶えられます。

2. 保存して、活用して、生より長く楽しめる
新鮮でみずみずしい旬の果物は、季節を感じさせてくれますが、生ゆえに足が早いのが難点。
水分が多く含まれているのが傷みやすい原因なのです。
安い旬の果物をたくさん買ったけど食べきれそうにない…。おすそ分けしてもらったけど、量が多くて食べる前に傷んでしまいそう…。
そんな時は、ドライフルーツにして、保存するのがおすすめです。
乾燥させることで嵩が減り、場所もとりませんし、何より長く楽しめます。
保存しておいて、おやつやおつまみとしてそのまま食べるも良し、料理やお菓子に加えるも良し。
生よりも使い勝手が良いのが、ドライフルーツの特徴です。

3. 規格外品活用で、もったいないを減らせる
品質に問題はないけれど、傷がある。味は全然悪くないのに、形が不恰好。
そういった理由で、出荷規格から外れ、廃棄なってしまっている果物はありませんか?
一生懸命育てたのに食べてもらえないというのは、育てる側にとっても、育てられた果物にとっても、悲しいことだと思います。
見た目の良くない果物を食べてもらうにはどうしたらよいか…? 廃棄するしかない果物を少しでも収益化できないか…?
と頭を悩ませている作り手さん!『自家製ドライフルーツ』で商品化を目指してみては、いかがでしょうか?


…でも、『自家製ドライフルーツ』って、ほんとうに作れるの? 
と思われた方のために、切って、並べて、乾かすだけの簡単なドライフルーツの作り方をご紹介します。

自家製ドライフルーツを作る

p1おすすめの果物(みかん、なし、りんご、かき)
PART1 果物を選ぶ。

1 『自家製ドライフルーツ』に適した果物とは?
どんな果物でも美味しく乾燥できます、と言いたいところですが、実は、ドライフルーツにも向き不向きがあります。
たとえば、日本で収穫量の多い果物をいくつか乾燥してみて、乾燥後の味、見た目、風味、触感などから総合的に判断すると…

温州みかん・・・・・・おすすめ度★★★★★★★★☆☆(8点)
りんご・・・・・・・・おすすめ度★★★★★★★★★★(10点)
すいか・・・・・・・・おすすめ度★★★★★☆☆☆☆☆(5点)
日本なし・・・・・・・おすすめ度★★★★★★★★★☆(9点)
かき(スライス)・・・おすすめ度★★★★★★★★★☆(9点)
ぶどう(巨峰)・・・・おすすめ度★★★★★☆☆☆☆☆(5点)
いちご・・・・・・・・おすすめ度★★★★★★★★☆☆(8点)
メロン・・・・・・・・おすすめ度★★★★☆☆☆☆☆☆(4点)
もも・・・・・・・・・おすすめ度★★★★★★★☆☆☆(7点)
キウイフルーツ・・・・おすすめ度★★★★★★★☆☆☆(7点)

このようになりました。
では、一体どんな果物がドライフルーツに適しているのか? 次のようなことがいえると思います。

①水分が多すぎないもの。切ると果汁が滴るくらいみずみずしい果物は、そのまま食べたほうが美味しい。
②乾燥しても味や風味が残るもの。
③乾燥しても色が変わりにくもの。
④水分が抜けても固くなり過ぎないもの。

これらの特徴をもった果物が、ドライフルーツに適しているようです。
今回は、おすすめ度8点以上の秋の果物「温州みかん」「りんご」「日本なし」「かき」を、実際に乾燥してみることにします。
スライスした果物
PART2 下準備をする。

1 まず、果物を洗います。
     特に、皮ごと乾燥する場合は、汚れや付着物などが残らないよう入念に洗いながします。
2 皮を剥きます。
     皮に栄養があるのだから残したい! 乾燥させれば皮も気にならない!という場合は、この工程を省いても可。
3 お好みの厚さ、形状にスライスします。
     ドライフルーツを作るにあたって、重要なのがこの「切る」というステップ。
     乾きやすい厚さで、できるだけ均一に、見た目もかわいくなるように、考えながら切るのがコツです。
     いちいち包丁で切るのなんか面倒くさい!という方は、スライサーを使うのがおすすめ。
     今回は、みかん(皮つき)・・・・・・2~5mm
                   りんご(皮つき)・・・・・2~6mm
                  なし(皮なし)・・・・・・・2~4mm 
                  かき(皮なし)・・・・・・2~3mm という厚さでスライスしました。
PART3 乾燥する。

いよいよ最終段階「乾燥」のステップです。
ここでは、4種類の果物を3つのグループに分け、それぞれ、「自然乾燥」「電子レンジ」「電気乾燥機」という3つの方法で乾燥させてみることにしました。
p3自然乾燥の様子
3.1  自然乾燥 

①干し網や干し笊などを用意し、直射日光のあたる風通しのよい場所に設置する。
②果物を重ならないように並べる。
③時々様子を見てひっくり返し、水分が抜けるのを待つ。
気温 17℃~32℃
湿度 ~58%
かかった時間 みかん10日間/りんご4日間/なし4日間/かき4日間
干す時間帯 午前9:00頃から午後5:00頃まで
干した場所 天気がよく風の穏やかな日は、2階ベランダ。風が強い日は屋内窓辺。
一度にできる量 直径21cmの竹ざる2枚で、みかん5枚、りんご3枚、なし5枚、かき10枚
出来栄え 表面はカサカサ。中は少し水分が残ってしっとり。
難易度 ★★☆☆☆
コメント ほとんど道具もいらず、切って干すだけだから簡単。ただし、時間がかかる。
屋外で天日干しにする場合は、天気に注意が必要。風の強い日は、飛ばされないように気を付けて。
場所によっては、アリなどの虫が来たり、埃をかぶったりする可能性が高く、衛生面ではややマイナス。
p4電子レンジ乾燥の様子
3.2  電子レンジ 

①キッチンペーパーであらかじめ表面の水分を拭き取っておく。
②クッキングシートを敷き、果物を並べる。
③焦がさないように注意しながら電子レンジで温める。
④出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取る。必要があればクッキングシートを取り換える。
⑤③④を何回か繰り返す。
⑥水分があらかた抜けたら、焦げる前に電子レンジから取り出す。
⑦日光の当たる窓辺に置いて、乾燥を待つ。
設定W数 500W
乾燥時間 電子レンジで計3分~3分半/自然乾燥を半日~1日
一度にできる量 みかん2枚、りんご3枚、なし3枚、かき5枚
出来栄え 表面は乾燥しているが、全体的にしっとり、やわらかい。
難易度 ★★★★☆
コメント 電子レンジがある場合なら、初期費用は0円。自然乾燥よりも早くできるのがこの方法の利点。
ただし、手間がかかる。水分を拭き取ったり、焦げないように見張ったりするのが、意外と大変。
何度も同じ作業を繰り返し行わなければいけないので、一度に大量乾燥するのは難しい。
真っ黒に焦がしてしまっては元も子もないので、20秒~1分間温め、その都度様子を見るのが安全です。
p3電気乾燥機ドラッピー乾燥の様子
3.3  電気乾燥機ドラッピー

①専用トレイに果物を並べる。
②温度と時間を設定して、乾燥スタート。
③時々、様子を見てひっくり返す。
④水分があらかた抜けたら、乾燥終了。

 
使用機種 DSJ-7-3A 
設定温度 53℃
かかった時間 約22時間
一度にできる量 2枚のトレイで、みかん1.5個、りんご約1個、なし約1個、かき約1個
出来栄え 触るとカリカリ
難易度 ★☆☆☆☆
コメント 天候に左右されにくく、水分を拭き取る手間がないので楽ちん。
温度と時間を設定しておけば、寝ている間も勝手に乾燥してくれるので、少ない労力、短い時間で大量に乾燥させたい方には、おすすめの方法です。
一番の難点は、初期費用がかかること。でも、手間も時間も最小限に抑えたいなら、機械に頼るのも一つの手。
ご家庭で手軽にドライフルーツ作りを楽しみたいなら、家庭用小型タイプDSJ-mini

乾かしたいものがたくさんあって小型タイプでは物足りないという場合は、業務用中型タイプ
販売目的で大量生産したい!という場合は、業務用大型タイプDSKシリーズがおすすめ。
ドライフルーツ完成
完成しました!!
 
ドライフルーツ保存の様子
PART4 保存する。

時間と手間をかけて作った『自家製ドライフルーツ』、できるだけ長く楽しみたいですよね。
そのためには、ドライフルーツを「湿気」と「酸化」から、きちんと守ってあげることが大切です。

チャック付きポリ袋や真空容器、シーラー用の袋などの密閉できる容器や袋を用意し、ドライフルーツを入れます。
2  シリカゲルなどの乾燥剤や脱酸素剤を、ドライフルーツと一緒に封入します。
3  空気を抜いて封をします。
脱気シーラーや真空包装機があれば、それを使うのがおすすめです。
4  冷蔵庫に入れて保管します。

市販のドライフルーツの賞味期限は、製造日から3ヶ月~1年と設定されているものが多いようですが、今回のような「砂糖不使用」で「無添加」の『自家製ドライフルーツ』の場合は、なるべく早めに食べてしまうのが安心です。
乾燥状態や存状態によりますが、目安は、1ヶ月から長くて1年くらいと考えてよいかと思います。
特に、水分の多いセミドライフルーツは、菌が繁殖したり、かびたりする危険がありますので、加工後2~3日以内を目安に食べきってしまうのが安全です。

※『自家製ドライフルーツ』の販売に関しては、お近くの保健所にご相談ください。
p6ドライフルーツ
PART5 おわりに。

『自家製ドライフルーツ』のメリット、作り方、保存方法をご紹介してきました。
ヘルシーな食品をお求めの方、果物の栽培に携わる方など、ドライフルーツ作りは、様々な方におすすめできます。
ご自身に合った方法で、是非、『自家製ドライフルーツ』に挑戦してみてくださいね。
PART6 バナナをドライフルーツにしてみました。

実際にバナナをドライフルーツにするところを動画にしてみました。
どなたでも簡単に作れますよ。

2020年8月31日 更新

参考
・果物の収穫量ランキング https://www.kudamononavi.com/graph/sh=2
・ドライフルーツの保管について https://lourand.com/magazine/how-to-preserve-dried-fruit-in-long-term/
 更新日:2021.6.23